失恋した話

一年前から好きだった会社の10歳上の独身未婚の先輩。

十年前に私と同じプログラムでアメリカに来てたこともあったし、

同じプロジェクトで一年仕事したから徐々に徐々に好きになっていった。

前の部署の仕事が楽しくて叱ったなっかのはその先輩のおかげだと本当に思ってる。

もう本当に好きで仕方なくて、この人と結婚できなかったら誰と出来るんだろう?って思うくらいで。

実家の職業も一緒だし、10歳も先輩なのに笑いのツボも合うし本当に居心地が良くて、

仕事してて好きになるなんてありえないと思ってたけど毎日好きになってった。

 

今回、私に会いに私の同期を連れてアメリカに来てくれて、

本当に楽しくて仕方ない4日間を過ごした。

で、ずっと好きだったし、アメリカ来ても彼ほど素敵な人がいなかったのもあって

勇気を振り絞って告白したの。

 

自分から告白なんて10年ぶり。

アパートの前まで見送って、握手されて。

耐え切れず、「●●さんのことが好きかも。じゃぁね!!!また日本で!!!」って。

強制的に終了して、彼もニヤニヤしながら帰ってったけど。

飛行機乗るくらいの時間に長文でお断りのLINEが来た。

 

他に好きな人がいるんだって。

なんか、お土産買うところとか見ててそんな気がしていたけれど

そんなわけないって勝手によく解釈して、言質を取らずに告白してしまった。

 

でも、たぶん言えないままで次の半年後の一時帰国までうだうだしてるより良かったんだと思う。

何より、本当に誠実なお断りのLINEで、こんな後輩にもこんなに丁寧に言葉を選んで思いを伝えてくれるんだって嬉しくって。

好きになってよかったと思う、

告白した恥ずかしさからくる涙ではなくて、思い切れない思いとか、

かなわなかった恋への悲しさからくる涙が止まらないけど、それってすごくいいことだなって。

 

最近は自分から純粋に好きになるってなくて、婚活としてある意味条件ばかり見てたから

先輩も条件的に年齢以外は完璧だったけど、でもそれより何よりも考え方とか

話とか一緒にいるときの楽しさが大好きで

そういう純粋な気持ちにこの年でなれたことに感謝しなきゃなと。

 

先輩が他の女性と結婚したら、私がその時彼氏がいたとしても、とってもとっても悲しくって、泣き崩れるんだと思う。

でもそれだけ素敵な人に出会えて、しかも一年間一緒に仕事出来て、NYまだプライベートで会いに来てくれるような親密さになれるって、

私はとっても恵まれてるよ。

 

先輩くらい、やさしくて、まっすぐで、誠実で、不器用だけど面白くって。

後輩からイジられても乗れるくらいの許容があって、自分に自信をつけようと努力を惜しまなくて、でも弱い人の立場に立てるような、そんな人に出会えればいいんだと

指標にすればいいんだ。

 

いまは思い出すだけで涙が出るし、でもこれってこれまでの失恋の涙よりもどこかすっきりした前向きなニュアンスがあるように思う。

とても幸せです。

 

先輩、戸惑わせてごめんね。本当に好きで仕方ないけど、私はもっといいひと見つけて幸せになるよ。

 

奏の歌の通り、先輩が部署に来てから、何もかもが違く見えて毎日がとってもたのしくなった。そんな経験ができただけで私は幸せ者だよね、きっと。

 

30歳で失恋なんてかっこわるいかもしれないけど、自分で次に進むために行動できてアメリカ来て成長したのかも。

そんな自分を誇らしく思いたい。